すべては無に始まり有に還る 建築は何もない場所から立ち上がりカタチをつくる そこには場のもつ力があり 建築の力によって再現される 社会の要請、建て主の意志、経済、状況、風土、伝統、流行など 多数の要素が絡み合い現実の建築が生み出されていく 風土に息づく生活の知恵や美意識 素材のもつ質感 建築に刻み込まれた手の痕跡 素の有様 職人の力を 現代の住まいに生かすことを常に心掛けている
竹原 義二 1948年徳島県生まれ。建築家石井修氏に師事した後、1978年無有建築工房設立。 2000〜13年大阪市立大学大学院生活科学研究科教授。 2015〜19年摂南大学理工学部建築学科教授。 現在、関西大学環境都市工学部建築学科客員教授。 40余年の設計活動の中で、住宅を中心に180を超える作品を手掛け、 日本建築学会賞教育賞・村野籐吾賞・都市住宅学会業績賞・こども環境学会賞など 多数受賞。 近年は幼稚園・保育所、障がい者福祉施設、老人福祉施設など、 住まいの設計を原点に人が活き活きと暮らす空間づくりを追求している。 著書に「無有」(学芸出版社)、「竹原義二の住宅建築」(TOTO出版)、 「いきている長屋」(編著・大阪市立大学共同出版会)「竹原義二の視点 日本建築に学ぶ設計手法」(学芸出版社)